仲人さんからの紹介
私の身内が世話焼きおばちゃん（以後、仲人さんと言うことにします。）と知り合ったらしく、その方にも良い方がいたら紹介下さいとお願いしていました。
その仲人さんから封筒で手紙が届いたので、開けて見てみると、中に女性の身上書が。
年齢は４０代中頃ですが、写真の見た目は若そうな感じの女性です。
学歴、趣味の記載があって、特に仕事の内容は書かれていなかったのですが、ご家族の父の欄を読むと○○会社 取締役社長の文字が。
何！？
この女性の方、社長令嬢！？
まじで！！
ただ、年齢的に子供を産むのは難しいのではないかと思える女性で、会うかどうかは迷っていました。
数日、考えてはみたのですが、会ってみないとどんな感じの女性かは分からないなと思い、お見合いをしてみることに。
この女性の方ですが、社長令嬢のようですので、「令」の字を取って令さん（レイさん）と呼ぶことにします。
仲人さんに「会います」と返事をしたにも関わらず、数日経ってもお見合い日程の連絡が来ません。
どういうことなんだろう？と思っていると、どうも仲人さんが体調を悪くして寝込んでしまったとのこと。
数日後、女性側の仲人さんが連絡をくれて、日程調整をしてくれることに。
日程調整は女性側の仲人さんを通してなので、若干、時間が掛かりましたが、なんとか決まりました。
お見合い場所の喫茶店も決めてくれて、その前で待ち合わせとのこと。
会う前日も女性側の仲人さんが電話をくれて、お見合いの待ち合わせ場所と時間の確認をしてくれる感じです。
お見合い当日
お見合い当日、５分くらい前に待ち合わせ場所に向かうとお相手女性のレイさんらしき人が柱の傍で立って待っています。
女性側の仲人さんらしき方はちょっと離れた喫茶店の入り口の方まで行って、私が来るか見ている感じのようです。
どちらに声を掛けるのが良いのだろう？と思いましたが、まずは近くにいるレイさんと思われる女性に声を掛けてみました。
そうするとレイさんと思われる女性は驚いた顔をして、私に挨拶もせず、仲人さんの方に走っていき、呼び掛けているようです。
そんなに驚くこと？
とは思いましたが、仲人さんを介して紹介を受けるのを想定していたのでしょう。
ようやく仲人さんも自分に気付き、対面できました。
仲人さんといっても白髪のおばあちゃんと言った感じの女性です。
簡単な挨拶をして喫茶店に３人で入って行くことに。
注文をすると、改めて仲人さんが女性を紹介してくれて、自分も自己紹介をして会話が始まります。
女性側の仲人さんが会話の仲立ちをしてくれます。
仲人さん すいません。なんかお仕事忙しいって言ってらしたので。
といった話し始めから、会社の場所はどこか？とか、住んでいる所はどこか？と言った質問に答えていく感じです。
その間、レイさんは話し出すことはありません。
私の職場の話、仕事の話しが一通り終わると
仲人さん 今は大変な状況ですよね。
とコロナの話題を話し出す感じです。
私が身近なところでのコロナの感染者の状況とかを話しをしていると
仲人さん 終わりそうで終わらないですね。
なんか増える方が多いようで。
レイさんもコロナの話題には加わって来て、自分の住んでいる地域のコロナの感染者が増えてきたことを話し出す感じに。
ただ、レイさんは、仲人さんの方は見て話しはしますが、私の方を見て話しをしようとはしません。
注文したコーヒーが届き、ようやくマスクを外しました。
仲人さんも、レイさんもマスクを外し、改めてレイさんの顔を見ると
年相応な感じは受けます。写真は以前の写真なのでしょう。
私の方からレイさんに話し掛けてみました。
結之介 土日がお休みですか？
レイさん 私ですか？
いや、あの特別、今家の仕事をこれだけやってるというのはないので。
結之介 あっ、特に決まってないんですか？
レイさん お休みは全然。
就職をしている訳ではないので。
結之介 そうなんですか。
ん！？
就職してないってどういうこと？
とは思いましたが、あまり深くは追及しないことに。
その後も軽く世間話をしていると、
仲人さん 私は（コーヒーを）頂いてしまったので、後はお二人でお話ししてみてください。
ゆっくりとね。
仲人さん また、あれやったらお会いする機会を作ってもらったらと思います。
結之介 はい。
仲人さん では、すいません。
レイさんが手土産を仲人さんに渡すと、そのまま帰って行きました。
こういうお見合いの場では仲人さんのお茶代は男性が支払うことが多いです。
どんな女性？
その後、二人で話しをすることに。
天候の話しや、私の仕事の話し、旅行や海外の話しをした後に、レイさんに旅行の話しとかを聞いてみました。
レイさんは学生のころに海外の交流の場に行ったことがあるようで、そのことについて自分から話をし出します。
色んな場所を見学したり、班に分かれて発表したり、交流したりするようです。
この話題ぐらいからようやくレイさんが自分から話し出すような感じに。
ただ、普段は旅行にはそんなに行かないようです。
私の趣味のゴルフの話しをしても
レイさん ゴルフはやらないですね。
性格的に向いてないんですよ。
という返事。
結之介 （どういう話題なら話しをしてくれるかな？）
と思いながら
結之介 楽しみとかっていうと何かあるんですか？
と聞いてみると
レイさん えー、なんだろ？
と言いながらちょっと考える感じに。
なんとか映画は好きだとか、お茶のお稽古には行ったりするとかいった話しをする感じです。
どうも出かけることが少なく、家族以外の人との接触があまりないらしく、地元に友達もいないようです。
んー、なんか寂しい感じの人だなとは思ってしまいます。
ただ、関東の大学に通っていたらしく、一年に一回は集まったりする会があり、その会自体はずっと続いていて参加しているとのこと。
結之介 そういう会で出会いとかはあったりするんですかね？
レイさん そういうゼミの集まりとかですかね？
結之介 そうですね。
レイさん なんでしょうね。
と前置きがあって話し出すのを待っていると、レイさんが色々話しをしてくれます。
そういう集まりの人からは冗談半分で「レイさんはやめといた方が良いよ。」とか言われたりするようです。
どういうことだろ？と思って聞いていると、そういう会の集まりの人たちはレイさんの家がどんな家か知っているとのこと。
レイさんが仕事をしてないっていうのも分かっているらしく、
会のメンバーから
「お前んところは違うからな。」って言われて、お付き合いまでは発展し辛いとのこと。
結之介 紹介とかはない感じなんですか？
お知り合いの方だったりとか？
レイさん 友達からっていうのはないですね。
一応、分かってるから。
どういう家っていうことが。
結之介 あー、なるほど。
そういうことなんですね。
私が紹介してもらったことがあるといった話しをした後に、レイさんに今までに結婚の話がなかったか聞いてみました。
結之介 なんか結婚みたいな話しになったことはないですか？
と聞くと
レイさん いや、これも有難いかな、何でも調べられるじゃないですか。
結之介 はい。
レイさん 身上書とかからも個人情報がのってるじゃないですか。
結之介 はぁ、えっと？
レイさん 住所があったらググってみたり。
結之介 あーあー、そういう。
どうもお見合いの身上書を相手の男性に渡すと、住所とか、どういう学校を卒業してるとか、レイさんの親さんの会社とかもネットで調べてくるんだそうです。
後でご近所の方からも
「『レイさん家はどちらですか？』って聞かれたましたよ。」って教えてもらったりするようです。
レイさんのおばあさんの話しによると、昔はお相手の方の家まで見に行って、どういう方かっていうのを近所の人に聞いて周ったってこともあるとのこと。
どうもレイさんに職歴がなかったりとか、学校がどうとか家がどうとか言われて、お断りになったりするようで、それに対してレイさんも思いがあるようです。
レイさん 私自身に何か問題があったんだとは思うんですけど、そういう理由付けにお断りだったりってこともありますね。
あと、レイさんの返した言葉が相手の男性にとったらプライドを傷つける様なことを言ってしまったこともあるとのこと。
レイさん自身はそういうつもりなく言ってて、後で言われて気付いたといったことがあり、そういう面でうまくいかなかったこともあるようです。
私がレイさんの話しを聞いて思ったのは、割とマイナス面のことを話す女性だなというのが印象です。
恐らく事実を話ししているんだろうとは思いますが、こういうお見合いの場では自分をアピールする内容を話した方が良い印象になるのでは？と思ったりもします。
どういう男性が良いの？
レイさんにもどういう男性を良いと思っているのか聞いてみました。
結之介 ご自身はどういう方がタイプとかあったりするんですか？
レイさん 何回かお見合いして思うのは、今の時代は女性が働いていて当たり前の時代じゃないですか。
それを私は大学卒業してから、きっちとどこどこ会社に就職っていうのがないので、その時点で、こう一般的ではないですよね。
結之介 ええ、まあ
レイさん あと、男性の方から言われるのが、結婚しても働いてくれている方が良いっていう方がやっぱり多いんですよね。
レイさん そうなると私も働きたくないから就職しなかったという訳ではなく、タイミングがなかったというか。
なので、働けと言われたら職を探しますし。
大学卒業してからの２０年くらい就職してないと、相手の男性の親さんに社会性が無いから、うちに嫁に来てもらってもちょっと、とそういうことを言われたりとのこと。
家で遊び呆けてるんじゃないか？とか、床の間にずっと座ってるんじゃないか？とか、言われるようです。
レイさんとしてはこういう環境で育ったっていうのを理解してくれる人が良いと思っている感じです。
結之介 そういうのを受け止めてくれる方が良いよみたいにとらえれば良いですかね？
レイさん ですね。うまく言えないですけど。
どうもレイさんは働いていないということで、毛嫌いされることが多く、お付き合いまで発展しないケースが多いようです。
レイさんがそれをかなり気にしてる印象はあります。
普段、何か色々やることはあるようなことは話しをしてましたが、私にも良く分からない部分は感じます。
学校を卒業後、一切働かなくても過ごせていける環境もすごいとは思いますが、それが理由でお付き合いに発展しないというのも話しを聞かないと分からないものだなと感じました。
話しを終わり、帰りに私が会計を済ませると、
レイさんから
レイさん ご馳走様でした。
の言葉はあります。
礼儀正しい感じは受けます。
帰りも私が駅の改札口方向に向かうとレイさんが付いて来てくれます。
以前にも話したと思いますが、お見合い後、帰りにこうして付いてきてくれる女性には嫌われていない気がします。
合わないと思われた女性はすぐに違う方向に帰ってしまう傾向があるからです。
別れ際、レイさんが手に持っていた手土産を私にも渡してくれました。
レイさん これどうぞ。
結之介 そんなお気遣いなく。
とは言ったのですが、再び渡してくれるのでもらって帰ることにしました。
お見合いをした結果は
お見合い後、また会うかどうかは迷いました。
一番迷ったのは、子供を産める年齢ではないだろうなというところです。
それは会う前から分かってはいたのですが。
あと、こういった家柄の女性とお付き合いをしたことがないので、何か思わぬところで支障があったりするんだろうか？というのは気にはなります。
働いていないことに劣等感を抱いているところはあったりしますが、言葉遣いは丁寧なところはあったり、話し出せば、思いは話しをする女性なので、また会ってみようかなとは思ったります。
レイさんがどう思っているかは分かりませんが、もう少し会ってみて判断しても良いのかもと思い、「OK」返事をすることにしました。
女性側の仲人さんに
結之介 迷いましたが、また会ってみようと思います。
と話しをしたところ、レイさんも会ってみようと思っているとのこと。
電話番号を教えてくれて、お二人で会ってみてくださいとのことでした。
電話をして、また次回会ってみようと思います。
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